妊娠中のお母さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育のために、食事はとても大切です。特に妊娠中の食事は、普段より栄養のバランスを考え、必要なエネルギーと栄養素をとらなければなりません。
特に妊娠中は、貧血になりやすく鉄分の補給が大切になります。鉄分の補給については、吸収率が高いヘム鉄が多く含まれる赤身の肉や魚をバランスよく摂取することが大事になってきます。また、鉄分の吸収率を高めるたんぱく質やビタミンCが含まれる食品を摂ることも大切になってきます。
その両方の栄養素を含む優秀な食材がまぐろです。
まぐろは、昔から日本人にとって身近な食材であり、刺身や寿司、まぐろのステーキ、ツナもまぐろで出来ています。
しかし、妊娠中のお母さんにとっては、気をつけなければならない点が2つあります。それは、まぐろの摂取量と調理方法です。まぐろをはじめとした魚介類の一部には、食物連鎖を通し「メチル水銀」という有害物質が含まれているものもあり、食べ過ぎてしまうと胎児に影響を及ぼす恐れがあると報告されています。
その為、食べたらダメと思っている方も多いと思いますが、結論から言うと、食べても問題はありません。
問題は、量なのです。クロまぐろ(本マグロ)であれば一週間に80gまで、メバチマグロも同じく一週間に80gまで、ミナミマグロ(インドマグロ)であれば一週間に160gまでと注意喚起されています。80gは日本人の一食の魚の摂取量の平均量で、刺身であれば、一人前、切り身であれば一切れ程度です。
ですから、一週間に一回一人前の量であれば問題なく食べることが出来ます。また、妊娠中は、生で食べることは、食中毒や免疫力が低下していることを考え、焼いたり煮付けにしたり、火を通して食べる方が安心安全に美味しく食べられます。
美味しいまぐろを量を守って食べることで必要な栄養素も一緒に取ることが出来ます。